①【牧之原山本園】べにふうき1st 2024
味わいの面ではファーストフラッシュらしい優しくマイルドな飲みやすさが特徴となっており、長時間抽出しても強い渋みが出ることはありません。一方、本品が呈する柑橘系の芳香は時間が経過するほどに、あるいは湯温が冷めるほどに、香りがより前に感じられるようになりますので、抽出方法と味わいの相性がとても良い紅茶と言えるでしょう。水色は美しい鮮紅色を呈しますが、見た目ほどには強いボディ感はなく、ライト寄りのミディアムボディといったイメージです。香り高く、それでいて優しい飲み口のファーストフラッシュらしい仕上がりの本品は、飲む人を選ばない、誰にとっても美味しいと思える紅茶と言えるでしょう。
4グラムの茶葉に、湯量は350ml、5分以上しっかり蒸らすと美味しく淹れることができます。
②【中窪製茶園】おくみどり2nd 2023
旨味・甘味が強く、茶の奥深い味わいを有すると共に、濃密な緑の香りを堪能できる紅茶。これぞ緑茶品種と言わんばかりの豊富な旨味成分が本品の特徴であり、和食と合わせたり日本茶と同様の楽しみ方をすることができる点が面白い紅茶です。
香りの面でも緑茶で感じるような系統の香りをもっており、余韻の部分ではどこか洋梨や柿のような円熟した香りの感じ方にも似ています。茶液自体にしっかりと茶の旨味・甘味を感じ取ることができ、緑の香りと相まって、より甘味が前面に感じられるようです。紅茶感よりも日本茶としての味わいが濃くなった印象があり、ある意味で本品は和紅茶のイメージにとても合致した紅茶、と言い換えられるのかもしれません。
4グラムの茶葉に、湯量は350ml、5分間しっかり蒸らしてお楽しみください。
③【一心園】たかちほ2nd 2023 (有機JAS認証取得)
ここ数年、レインブラントティーが選ぶ一心園の「たかちほ2nd」は、ベリーや梅を想起させるような果実香が特徴のロットを選定しています。本品も例年に劣らない果実香を呈し、味わいにはミディアムボディの飲みやすさがあるため、香りと味わいの両面をバランス良く楽しめる紅茶として、近年とても人気を博しています。
本品のもつベリーや梅を彷彿とさせる果実香は、実は冷めてくるにつれより鮮明に感じられる特徴をもっています。茶液自体に溶け込んだ香りがしっかりとあるため、長く香りを楽しめる点が素晴らしい。他の品種にはない香り高さがあり、”芳香”と呼べる本品の香り自体にファンがとても多い紅茶です。渋みはマイルドですが、味わいにはミディアムボディの紅茶らしさがあり、しっかり紅茶を飲んでいる感触が得られるのも良い点です。
茶葉が非常に大きいため、5グラムくらいたっぷりと茶葉を使って、素晴らしい香りとボディ感の強い紅茶をお楽しみください。